いじめ ~苦しみはずっと~
「でも かのんっていじめられてたんだね」

クラスメイトの一人の声だった。


「確かに…。」

皆がざわざわする。

私を見る。

私を、
見て。
見て。
見て。

バカにするんでしょう?

悔しい。
何も言えない私が悔しい。


でも私 薬物に手を染めるのはいやだから。
これでよかったんだって思ってる。

「ねぇねぇ、皆」

みやこの声だった。

やっぱりみやこが中心となって私をいじめるんだって思った瞬間、私の胸が縮んだ。

「皆、今日から かのんのことは無視するんだよ。」
大きな声で私がいるのを分かっていて言った。

「皆 愛からもていあ~ん♥」
愛の声だった。

愛は転校してきて1週間もたっていないというのに、すごく皆から人気がある。
愛。
名前こそは“あい”だけど愛のかけらなんてこれっぽちもないじゃない。
そんな愛を私はうらやましいって思えた。
だって…、
だって…、
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