ハジメテ。


「ねぇねぇ、豊宮さん。」

「なに?」

あ、この人らー。バスケ部の人らだ。
しかも苦手な人ら。

「なんしに武内にちかづきよん?」

………は?
「普通に喋りよるだけやけど」
「それで傷付く人もおるんやけん武内に近づかんといて」

……は?意味わからん。
そう思ったけど言葉には出来なかった。
もう…あの日のようになりたくなかったから。

「つか何様なん」
「王様とか言い出すンやないん(笑)ははは」


言い返せない。

そこからは遼太郎と話せなかった。
弱虫な自分。

家について泣いた。
泣くことじゃないのに。
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