ゼロクエスト ~第2部 異なる者
「エリスさん〜アレックスさんたちは〜どうやらギルドの中へ〜入っていったようですよ〜」
私たちがようやく二人に追い付くと、彼らは丁度その中へと消えていくところだった。
相変わらず中は混雑している。外から見ていてもそれは明らかだ。
「僕たちも〜入りますか〜?」
「いえ、それは止しましょう。
多分外で待っていれば、その内出てくるんじゃないかしらね。
この混雑じゃ長時間、中へは居られないはずだから」
と、何だか昨日も同じ会話をエドとしたような気がする。
「でも外は危険です〜。何故なら〜僕たちはまだ〜狙われているのですから〜」
「なら、余計にここは安全な場所かもしれないわよ。
流石に人が大勢いる中では、攻撃を仕掛けてはこないでしょう」
「そんなことは〜ないと思います〜」
エドは辺りを見回しながら、急に不安げな表情になった。
「実は今日〜エリスさんたちと別れてから〜温泉へ入るために〜外まで続いていた〜行列へ並んでいたのですが〜その時〜………」