ゼロクエスト ~第2部 異なる者
何れにしても、確実に客商売をしているようには見えない。
おまけに出てくる料理も不味い。
それらのせいだとは思うが、客は私たち以外には誰もいなかった。
他に従業員もいないようだし、この状態で店が潰れたりはしないのだろうか。
不思議に思った私は早速、ルティナに尋ねてみた。
「このお店って一体、何年前から営業しているの?」
「は? 何故それをあたしに訊く」
ルティナは口へ運んでいた手を止めると、私を見詰めた。
「だってルティナは、あのマスターと知り合いなんでしょ」
「おい、いきなり何故そう思うんだ。あたしはあのマスターの知り合いでも、この店の常連でもないぞ」
「え。じゃあルティナはこのお店のこと、何で知っているの?」
私は驚いて訊き返していた。
地上に店の看板は見当たらなかった。故に知り合いや常連でもない限り、この場所を知ることなどあまりないような気がしたのだ。
「ここはこの前訪れた時、ギルドから紹介してもらった店だ」
「ギルドから紹介って……えっ!?
ギルドって、そんなこともしてくれるの??」
「それは初耳です〜。僕も知らなかったです〜」
私とエドは同時に驚きの声を上げていた。
「ああ。格安の宿とか郷土料理の美味い店とか、尋ねれば一応教えてくれる。
だが提携店を無作為に選んでいるだけだから、当たり外れも多い。
だからあまり期待はできないけどな」
ルティナはそう続けたが、私にとっては良い情報だった。いつか私もそのシステムを、利用する時が来るかもしれない。
おまけに出てくる料理も不味い。
それらのせいだとは思うが、客は私たち以外には誰もいなかった。
他に従業員もいないようだし、この状態で店が潰れたりはしないのだろうか。
不思議に思った私は早速、ルティナに尋ねてみた。
「このお店って一体、何年前から営業しているの?」
「は? 何故それをあたしに訊く」
ルティナは口へ運んでいた手を止めると、私を見詰めた。
「だってルティナは、あのマスターと知り合いなんでしょ」
「おい、いきなり何故そう思うんだ。あたしはあのマスターの知り合いでも、この店の常連でもないぞ」
「え。じゃあルティナはこのお店のこと、何で知っているの?」
私は驚いて訊き返していた。
地上に店の看板は見当たらなかった。故に知り合いや常連でもない限り、この場所を知ることなどあまりないような気がしたのだ。
「ここはこの前訪れた時、ギルドから紹介してもらった店だ」
「ギルドから紹介って……えっ!?
ギルドって、そんなこともしてくれるの??」
「それは初耳です〜。僕も知らなかったです〜」
私とエドは同時に驚きの声を上げていた。
「ああ。格安の宿とか郷土料理の美味い店とか、尋ねれば一応教えてくれる。
だが提携店を無作為に選んでいるだけだから、当たり外れも多い。
だからあまり期待はできないけどな」
ルティナはそう続けたが、私にとっては良い情報だった。いつか私もそのシステムを、利用する時が来るかもしれない。