ゼロクエスト ~第2部 異なる者
一口飲んだだけで思わず、吐き出しそうになってしまった。
しかしルティナがカップを持ったままで、先程からこちらをじっと見ていることに気付いていた私は、何とかそれを踏み止まった。
(取り敢えず、飲めないことはないのよね)
何かの罰ゲームだと思い込むことにした私は、目を強く瞑ると、それを思い切って喉に流し込んだ。奥へ異物が入り込んでしまったかのような感触だった。
隣にいるエドのほうに、ふと眼を向けてみる。
私と同様に苦しそうな表情で、カップへ恐る恐る口を付けているところだった。こちらに向けられている彼女の視線には、彼もやはり気付いているらしい。
一方アレックスはといえば、「独創的且つ斬新な味だ」と言いながら、珍しいものでも見るような顔付きで飲んでいた。
そんな私たちのことを見届けた彼女は、そこでようやく視線を外してくれた。
実を言うと私は猫舌なのだが、無理矢理熱いお茶を飲み込んでいたのである。
お陰で喉の奥や舌が少し、火傷をしてしまったかもしれない。心なしか、視界もぼやけているようだ。
「ようやくこれで、落ち着いてきたな」
ルティナはカップ中のお茶を一気に飲み干すと、軽く息を吐きながらそう口を開いた。
彼女は全く表情も変えずに飲んでいた。
しかもその後で3杯も、お代わりをしているのだ。
しかしルティナがカップを持ったままで、先程からこちらをじっと見ていることに気付いていた私は、何とかそれを踏み止まった。
(取り敢えず、飲めないことはないのよね)
何かの罰ゲームだと思い込むことにした私は、目を強く瞑ると、それを思い切って喉に流し込んだ。奥へ異物が入り込んでしまったかのような感触だった。
隣にいるエドのほうに、ふと眼を向けてみる。
私と同様に苦しそうな表情で、カップへ恐る恐る口を付けているところだった。こちらに向けられている彼女の視線には、彼もやはり気付いているらしい。
一方アレックスはといえば、「独創的且つ斬新な味だ」と言いながら、珍しいものでも見るような顔付きで飲んでいた。
そんな私たちのことを見届けた彼女は、そこでようやく視線を外してくれた。
実を言うと私は猫舌なのだが、無理矢理熱いお茶を飲み込んでいたのである。
お陰で喉の奥や舌が少し、火傷をしてしまったかもしれない。心なしか、視界もぼやけているようだ。
「ようやくこれで、落ち着いてきたな」
ルティナはカップ中のお茶を一気に飲み干すと、軽く息を吐きながらそう口を開いた。
彼女は全く表情も変えずに飲んでいた。
しかもその後で3杯も、お代わりをしているのだ。