ゼロクエスト ~第2部 異なる者
第2節 いつでも全力
私たちは食事を終えると、後片付けを始めた。
食器や調理器具は、その辺に落ちていた木の枝や落ち葉に私とディーンで強化の術をかけ、それらしい物に加工していた。だから使用を終えた物は元の姿に戻してやるだけなので、後片付けは簡単に終わる。
旅をする時は食器など、重く嵩張る物を持ち歩かないのは常識だった。
精霊術というのはこういった使い方をすることもあり、日常的に大いに役に立つ術でもある。
「1パーティに一人の精霊術士」といわれるくらい、パーティには必ずといっていいほど精霊術士が含まれているのだ。
そのため精霊術士を希望する者は、他術士希望者よりも全体的に多いらしい。
しかし1精霊のみを使用する他術士とは違って強力な大技を出せないという欠点もあり、攻撃時には状況に応じて6精霊の能力を上手く使っていかなければならなかった。
「エリス、疲れているんじゃないのかい? もう休んでもいいよ」
ディーンがいつものように、優しく私を気遣ってくれた。
「でも、ディーンたちだって疲れているはずなのに……いつも見張りを二人に任せっきりだなんて、何だか申し訳ないんだけど」
魔物を一度に十数体前後も相手にするのは、少々骨の折れることだった。しかしそれは一緒に戦っているディーンとアレックスにも同じ事が言える。
食器や調理器具は、その辺に落ちていた木の枝や落ち葉に私とディーンで強化の術をかけ、それらしい物に加工していた。だから使用を終えた物は元の姿に戻してやるだけなので、後片付けは簡単に終わる。
旅をする時は食器など、重く嵩張る物を持ち歩かないのは常識だった。
精霊術というのはこういった使い方をすることもあり、日常的に大いに役に立つ術でもある。
「1パーティに一人の精霊術士」といわれるくらい、パーティには必ずといっていいほど精霊術士が含まれているのだ。
そのため精霊術士を希望する者は、他術士希望者よりも全体的に多いらしい。
しかし1精霊のみを使用する他術士とは違って強力な大技を出せないという欠点もあり、攻撃時には状況に応じて6精霊の能力を上手く使っていかなければならなかった。
「エリス、疲れているんじゃないのかい? もう休んでもいいよ」
ディーンがいつものように、優しく私を気遣ってくれた。
「でも、ディーンたちだって疲れているはずなのに……いつも見張りを二人に任せっきりだなんて、何だか申し訳ないんだけど」
魔物を一度に十数体前後も相手にするのは、少々骨の折れることだった。しかしそれは一緒に戦っているディーンとアレックスにも同じ事が言える。