ゼロクエスト ~第2部 異なる者
「それは恐らく中位クラスが、人間を威嚇するために放ったものだろう。
瘴気というのは、あたしたちが術発動時に必要な精霊力と同様、通常、空中に拡散されて浮遊している。
それは知っているだろ?」
「はい〜。ですが濃度がかなり低いため〜人体には殆ど影響がないと〜言われています〜」
「そうだ。例え魔物であっても、意識していなければ感知はできない」
それはあたしも例外ではなかった。
あたしも他の魔物と同様に、濃度の高い瘴気は感知できる。
しかし普段生活している上では、あまり意識することがない。
「それでもこのように高濃度のものが蔓延していれば、知らずに体内を蝕まれてしまう。
特に人間というものは、その影響力を直に受けやすいからな」
「では〜その中にいる僕たちは〜大丈夫なのでしょうか〜」
「それは何とも言えない。
だが一説によれば、何者にも屈しない強い心、精神力を持つ者だけが、瘴気の影響力を弱めることができるらしい」
「うむ。ならば心配はいらないぞ、エド。
強い心、精神力であれば、俺たちに常時備わっているものではないか」
「そうでした〜。アレックスさんの言うとおり、僕たちには〜心配無用なことでしたね〜」
彼らは再び明るく笑い合いながら、自画自讃していた。
そんなことをしている間にも、あたしたちは歩みを止めてはいなかった。
徐々に目的地へと近付いていく。
あたしの足は、自然と速くなっていた。
瘴気というのは、あたしたちが術発動時に必要な精霊力と同様、通常、空中に拡散されて浮遊している。
それは知っているだろ?」
「はい〜。ですが濃度がかなり低いため〜人体には殆ど影響がないと〜言われています〜」
「そうだ。例え魔物であっても、意識していなければ感知はできない」
それはあたしも例外ではなかった。
あたしも他の魔物と同様に、濃度の高い瘴気は感知できる。
しかし普段生活している上では、あまり意識することがない。
「それでもこのように高濃度のものが蔓延していれば、知らずに体内を蝕まれてしまう。
特に人間というものは、その影響力を直に受けやすいからな」
「では〜その中にいる僕たちは〜大丈夫なのでしょうか〜」
「それは何とも言えない。
だが一説によれば、何者にも屈しない強い心、精神力を持つ者だけが、瘴気の影響力を弱めることができるらしい」
「うむ。ならば心配はいらないぞ、エド。
強い心、精神力であれば、俺たちに常時備わっているものではないか」
「そうでした〜。アレックスさんの言うとおり、僕たちには〜心配無用なことでしたね〜」
彼らは再び明るく笑い合いながら、自画自讃していた。
そんなことをしている間にも、あたしたちは歩みを止めてはいなかった。
徐々に目的地へと近付いていく。
あたしの足は、自然と速くなっていた。