ゼロクエスト ~第2部 異なる者
「この刻印がどんな術なのか、私は知りたいの。
『精霊の加護』には、魔物からの術が効かないって話よね。
なのに私たちは、この刻印をつけられたわ」
コレは本物の『精霊の加護』保持者である、アレックスにまで付けられていたのだ。
それ以外での魔物の術攻撃は、特殊能力によって防御している。
その場面を何度も見てきた私には、一番の疑問点だ。
「それにまだ発動もしていないし、未だに何も起こらないのもおかしいし……だからあなたに、このことを尋ねたくて」
私が腕を強く前へ押し出すようにして見せると、魔物はそれをじっと見詰めた。
「これは……この紋様は、君だけが付けられたのか?」
「え?」
私が答えようと口を開いた時、間近で破裂音が鳴った。
魔物は直ぐに舌打ちをすると、顔を前に向ける。
霧の球が先程よりも、大きく膨れ上がってきた。
「……やはりここは君に、手伝ってもらうしかないな」
「へ……えぇぇっ!??」
目の前の状況を全く飲み込めない私は、その場で戸惑うしかなかった。
『精霊の加護』には、魔物からの術が効かないって話よね。
なのに私たちは、この刻印をつけられたわ」
コレは本物の『精霊の加護』保持者である、アレックスにまで付けられていたのだ。
それ以外での魔物の術攻撃は、特殊能力によって防御している。
その場面を何度も見てきた私には、一番の疑問点だ。
「それにまだ発動もしていないし、未だに何も起こらないのもおかしいし……だからあなたに、このことを尋ねたくて」
私が腕を強く前へ押し出すようにして見せると、魔物はそれをじっと見詰めた。
「これは……この紋様は、君だけが付けられたのか?」
「え?」
私が答えようと口を開いた時、間近で破裂音が鳴った。
魔物は直ぐに舌打ちをすると、顔を前に向ける。
霧の球が先程よりも、大きく膨れ上がってきた。
「……やはりここは君に、手伝ってもらうしかないな」
「へ……えぇぇっ!??」
目の前の状況を全く飲み込めない私は、その場で戸惑うしかなかった。