ゼロクエスト ~第2部 異なる者
第3節 浄化作業者
「何で私が!? というかコレ、さっきよりも大きくなってない??」
球体を呆然と見上げながら、私は魔物に尋ねた。
そこから流れ出ている邪悪な気配も、より一層強くなっているような気がしたのだ。
「簡潔に述べるとするなら――瘴気が浄化されるどころか、最初に現れた時点よりも、更に大きくなっているということだ」
簡潔すぎて理解できない……。
私の表情に気付いたのか、魔物はひとつ溜息を吐くと言い直した。
「この『瘴霊の種』に渦巻いている高濃度の瘴気……その膨張がこのまま止まらなければ、外側にある霧の結界がこれを抑えきれず、辺り一帯が汚染されるだろう。
同様に、近辺にある町村の壊滅的な被害も免れないはずだ。
もしそこまで進んでしまったなら、最早俺でも食い止めることが不可能になる」
何か一度に早口で言われ、私の頭の中は混乱していた。
しかしフル回転して、何とか整理してみる。
「つまりこの瘴気が大きくなれば、付近でいろいろ大変なことが起こってしまうということなのね?」
球体を呆然と見上げながら、私は魔物に尋ねた。
そこから流れ出ている邪悪な気配も、より一層強くなっているような気がしたのだ。
「簡潔に述べるとするなら――瘴気が浄化されるどころか、最初に現れた時点よりも、更に大きくなっているということだ」
簡潔すぎて理解できない……。
私の表情に気付いたのか、魔物はひとつ溜息を吐くと言い直した。
「この『瘴霊の種』に渦巻いている高濃度の瘴気……その膨張がこのまま止まらなければ、外側にある霧の結界がこれを抑えきれず、辺り一帯が汚染されるだろう。
同様に、近辺にある町村の壊滅的な被害も免れないはずだ。
もしそこまで進んでしまったなら、最早俺でも食い止めることが不可能になる」
何か一度に早口で言われ、私の頭の中は混乱していた。
しかしフル回転して、何とか整理してみる。
「つまりこの瘴気が大きくなれば、付近でいろいろ大変なことが起こってしまうということなのね?」