ゼロクエスト ~第2部 異なる者
最初にこれを訊くのを忘れていたのだ。
魔物は私から視線を外すと、球体のほうへ向き直った。
「魔物が容量以上の瘴気を取り込んだ時、身体は処理しきれずに破裂する。
その時に蓄積されたエネルギーは、霧散後に大気中で――通常ならば自然消滅してしまうものだが、そうなる前に種が取り込み、自身の活性エネルギーへと変化させる」
「種が取り込み…???」
「簡単に例えるならば、食虫植物のようなものか。
つまり種自身が、瘴気を与え続けた魔物の身体(うつわ)を破裂させ、消滅直前の変換されたエネルギーを瞬間的に、自分の養分として取り込むということだ」
「まさか…」
私は目を丸くした。
ただの『種』にそんな芸当ができるとは、とても信じられない。
魔物は私から視線を外すと、球体のほうへ向き直った。
「魔物が容量以上の瘴気を取り込んだ時、身体は処理しきれずに破裂する。
その時に蓄積されたエネルギーは、霧散後に大気中で――通常ならば自然消滅してしまうものだが、そうなる前に種が取り込み、自身の活性エネルギーへと変化させる」
「種が取り込み…???」
「簡単に例えるならば、食虫植物のようなものか。
つまり種自身が、瘴気を与え続けた魔物の身体(うつわ)を破裂させ、消滅直前の変換されたエネルギーを瞬間的に、自分の養分として取り込むということだ」
「まさか…」
私は目を丸くした。
ただの『種』にそんな芸当ができるとは、とても信じられない。