ゼロクエスト ~第2部 異なる者
恐らく外だ。
私はいつの間にか『外』へ出ていたのだ。
「う……」
その呻くような声で視線を戻すと、アレックスとエドの二人が並ぶように倒れていた。
「エド、アレックス」
私は這うようにして、二人の側へ近付いていく。
エドは完全に気を失っているようだった。
先程のような安らかさはなく、苦悶の表情に変化していた。
しかし呼吸のほうは安定しているので、多分心配はいらないだろう。
アレックスも同様に険しい顔で倒れている。しかしこちらには、意識があるようだ。
「エリス……君は……」
彼は億劫そうに片目を開けると、呻くように苦しそうな表情で視線だけを傾けた。
「私なら大丈夫。それより」
禍々しい気配。
これは―――。
私の目は、元凶である黒い球体を捉えていた。
先程よりも大きくなっているような気がする。
宙に浮いていたはずの下先端部が、今では地面にめり込んでいた。
あたかも最初からそこへどっしりと、根を下ろしているかのようにも見える。
私はいつの間にか『外』へ出ていたのだ。
「う……」
その呻くような声で視線を戻すと、アレックスとエドの二人が並ぶように倒れていた。
「エド、アレックス」
私は這うようにして、二人の側へ近付いていく。
エドは完全に気を失っているようだった。
先程のような安らかさはなく、苦悶の表情に変化していた。
しかし呼吸のほうは安定しているので、多分心配はいらないだろう。
アレックスも同様に険しい顔で倒れている。しかしこちらには、意識があるようだ。
「エリス……君は……」
彼は億劫そうに片目を開けると、呻くように苦しそうな表情で視線だけを傾けた。
「私なら大丈夫。それより」
禍々しい気配。
これは―――。
私の目は、元凶である黒い球体を捉えていた。
先程よりも大きくなっているような気がする。
宙に浮いていたはずの下先端部が、今では地面にめり込んでいた。
あたかも最初からそこへどっしりと、根を下ろしているかのようにも見える。