ゼロクエスト ~第2部 異なる者
彼女は私の質問に対して、更に言葉を続けた。
「だがギルドが把握できたのは、瘴気が発生しているということだけだ。
その後も調査は続いているが、内部調査ができず、詳しい発生原因も掴めてはいなかった。
そのため、正式な発表をされてはいない」
「それじゃあやっぱり、あの中に入ったことがあるのは今のところ、私たちだけなのね」
「そうだ。だからここで事実を吐けば」
「分かっているわ。私たちの巡礼の旅も、ここで終わってしまう可能性が高いっていうことよね」
私は強く頷いた。
もし真実を第三者に伝えるとするならば、アレックスの能力のことも話さなくてはならなくなるだろう。
だが事情を知らない者に『精霊の加護』能力のことを話したとしても、果たして直ぐに信用してもらえるだろうか。
それがもし私だったなら、絶対に信じないと思う。
例え能力を見せられたとしても、アレックスのことを魔物だと疑っていたはずである。
人間が何の道具も使用せずに、精霊力を発動することは不可能なのだ。
もしそれを使う者がいたとするならば、それはヒトでは有り得ない。
それにアレックスだけでなく、同行している私たちまで疑われるかもしれない。
良くて故郷への強制送還、最悪では処刑される可能性もあるのだ。
「あたしもここで足止めをされるわけにはいかないんでな」
「それなら、私だって同じよ」
「だがギルドが把握できたのは、瘴気が発生しているということだけだ。
その後も調査は続いているが、内部調査ができず、詳しい発生原因も掴めてはいなかった。
そのため、正式な発表をされてはいない」
「それじゃあやっぱり、あの中に入ったことがあるのは今のところ、私たちだけなのね」
「そうだ。だからここで事実を吐けば」
「分かっているわ。私たちの巡礼の旅も、ここで終わってしまう可能性が高いっていうことよね」
私は強く頷いた。
もし真実を第三者に伝えるとするならば、アレックスの能力のことも話さなくてはならなくなるだろう。
だが事情を知らない者に『精霊の加護』能力のことを話したとしても、果たして直ぐに信用してもらえるだろうか。
それがもし私だったなら、絶対に信じないと思う。
例え能力を見せられたとしても、アレックスのことを魔物だと疑っていたはずである。
人間が何の道具も使用せずに、精霊力を発動することは不可能なのだ。
もしそれを使う者がいたとするならば、それはヒトでは有り得ない。
それにアレックスだけでなく、同行している私たちまで疑われるかもしれない。
良くて故郷への強制送還、最悪では処刑される可能性もあるのだ。
「あたしもここで足止めをされるわけにはいかないんでな」
「それなら、私だって同じよ」