ゼロクエスト ~第2部 異なる者



◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「―――ということで討伐隊参加者は、速やかに申し出るように。以上!」

マクガレー団長は一通り説明を終えると部下を引き連れ、事前に確保しておいたらしい路(みち)を通ってこの場を去っていった。続いてこれを見物していた群衆も、徐々に皆散っていく。

私たちもこの流れに乗り、歩き出していた。

これからギルドへ向かうのだ。

ディーンたちとは既にはぐれてしまったのだが、パーティの待ち合わせ場所といえば大抵ギルドである。彼らもそこへ向かっているはずだった。

先程の団長の話を端的に述べるなら、この界隈に下位クラスの魔物が集まってきているので、討伐隊を編制して退治するという。

ここまでならよくある話で、私たちの予想通りでもあるのだが。

「モンスター・ミストですか〜、是非一度は見てみたいものです〜」

並んで歩いているエドが顔を輝かせていた。
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