ゼロクエスト ~第2部 異なる者
その言葉を合図に、二人は同時に別れた。
ボブのほうはアレックスへ。そしてレグは私たちのほうだった。
「君たち!」
アレックスが叫びながら私たちへ駆けてこようとしたのだが、当然それをボブに阻まれた。
「神風護壁(ヴィン・マオ・デュウ)!
雷風烈破(フード・ヴァン・デスト)!」
私は風属性の防御術と攻撃術を同時に繰り出した。
しかし攻撃術のほうはレグへ届く前に、自然消滅してしまった。
――ッキィィィン!
音を立て、短剣の刃が私のシールドに当たる。
「グ……ッ!」
瞬間、思わず呻いていた。それでも腹の底から力を振り絞り、何とか堪える。
やはり攻撃力は弱く、使い物にならなくなっていた。が、防御のほうはいつも通りのようだ。
背後で流れていた唄が止まった。どうやらエドの唄(術)のほうも、完成したようである。
身体全体に熱が帯びてくるのが分かる。エネルギーが外部から流れ込んで来ているのだ。
私はそれを体内にある精神エネルギーと融合させ、放出する。シールドがそれに反応するかのように強化されていく。
ボブのほうはアレックスへ。そしてレグは私たちのほうだった。
「君たち!」
アレックスが叫びながら私たちへ駆けてこようとしたのだが、当然それをボブに阻まれた。
「神風護壁(ヴィン・マオ・デュウ)!
雷風烈破(フード・ヴァン・デスト)!」
私は風属性の防御術と攻撃術を同時に繰り出した。
しかし攻撃術のほうはレグへ届く前に、自然消滅してしまった。
――ッキィィィン!
音を立て、短剣の刃が私のシールドに当たる。
「グ……ッ!」
瞬間、思わず呻いていた。それでも腹の底から力を振り絞り、何とか堪える。
やはり攻撃力は弱く、使い物にならなくなっていた。が、防御のほうはいつも通りのようだ。
背後で流れていた唄が止まった。どうやらエドの唄(術)のほうも、完成したようである。
身体全体に熱が帯びてくるのが分かる。エネルギーが外部から流れ込んで来ているのだ。
私はそれを体内にある精神エネルギーと融合させ、放出する。シールドがそれに反応するかのように強化されていく。