ゼロクエスト ~第2部 異なる者
「どうやらこの場所と後ろの横道辺りまでの空間が、魔物の術によって閉じられているようなの。
それにこの通りは、後ろのあの部分に繋がっているわ。だから外へ出たと思っても、またここに戻ってきてしまうというわけよ」
二人はきょとんとした顔をしているが、私は更に続けた。
「簡単に言えば、一定範囲内の空間が大きな硝子張りの箱の中みたいになっていて、出入り口には鍵が掛けられている状態なの。
私たちは中へ閉じ込められているから、その鍵――つまり魔物の術を壊さない限りは、ここから出られないっていうわけ」
「あ! 話には聞いたことがあります〜。それが魔物の結界というわけですね〜」
エドはようやく理解したようである。
空間を捻れさせる術は、中位クラス以上なら大抵使えるらしい。
人間では人数と時間も掛かるのだが、魔物では先程のボブでも分かる通り独りで、しかも短時間で出来るのである。
つまりヒトと魔族の術力の差が、それだけ大きいということでもある。
「要するに魔物の術の影響で、俺たちはこれ以上先へは進めない、ということなのか?」
どうやらアレックスも珍しく、すんなりと理解したようである。
それにこの通りは、後ろのあの部分に繋がっているわ。だから外へ出たと思っても、またここに戻ってきてしまうというわけよ」
二人はきょとんとした顔をしているが、私は更に続けた。
「簡単に言えば、一定範囲内の空間が大きな硝子張りの箱の中みたいになっていて、出入り口には鍵が掛けられている状態なの。
私たちは中へ閉じ込められているから、その鍵――つまり魔物の術を壊さない限りは、ここから出られないっていうわけ」
「あ! 話には聞いたことがあります〜。それが魔物の結界というわけですね〜」
エドはようやく理解したようである。
空間を捻れさせる術は、中位クラス以上なら大抵使えるらしい。
人間では人数と時間も掛かるのだが、魔物では先程のボブでも分かる通り独りで、しかも短時間で出来るのである。
つまりヒトと魔族の術力の差が、それだけ大きいということでもある。
「要するに魔物の術の影響で、俺たちはこれ以上先へは進めない、ということなのか?」
どうやらアレックスも珍しく、すんなりと理解したようである。