姫と王子のらぶらぶ日和。【完】
さらり、と、黒髪が揺れるのが見えた



それは私のものではない




「...王子」



彼の顔は、決して良いものではなくて



怒っているとも、困っているとも、喜んでいるとも、なんとも言えないような



そんな表情だった



整った顔が微かに歪んで見えた



王子をこんな風にさせているのが自分だと考えると



胸が苦しくなった
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