姫と王子のらぶらぶ日和。【完】
愛してる
「...今回は、何もしないでおくよ」


瞳を細め、鬱陶しそうな目で女子生徒と男子生徒を捉えた


「...でもさ」


ここにいる全員が唾を飲む音が聞こえた


...もちろんそれは、私も例外ではなくて


「次俺たちの視界に入ったりしたら」


そして唇の端を少し上げて、意地悪く、王子は言い放った


「絶対に許さないから」


とくん、とくん、と王子の心臓が振動する


一気に頬の温度が上がったのがわかって、私は俯いて、王子の胸にさらにぎゅっと抱きついた


...格好悪いよ、私


こんなに格好いい王子が隣にいて


こんなに馬鹿で格好悪い私がその隣にいて


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