ただ空回り。
恋人は青空。
この【稔の島高等学園】に入学して早2週間。
わたくし、蓮見舞姫[はすみまき]も高校生活に慣れ始め、友達もたくさんできた今日この頃。
舞姫、という美しい名前からは想像できない、この顔。
姫とは遠き、この性格。
そんな正反対な自分の名前も、私のコンプレックスのひとつで・・・・・・。
そのようなことを全部ひっくるめて、
自分の人生を受け止めることができるようになった。
「おい、担任呼んでる」
そんなとき、無愛想に言ったのが私の隣の席の住人、
吉永和輝[よしながかずき]。
「え?あ、はい」
驚いて、顔をあげると担任は少し怒ったようにこちらを見ていた。
苦笑いをしながらハハ・・・、と担任のところへ急いだ。