ただ空回り。
そしてその彼女とは中学時代とても仲がよかった、
中島湖夏[なかじまこなつ]という子だった。
学校が違うため久しぶりにメールをして聞くと、照れたように「そうだよ」といった。
湖夏も悠太も照れ屋なところがそっくりで面白かった。
夏休みが近づいた。
「悠ちゃーんアド教えてよ~」
桃乃がだらけたように悠太に聞く。
「あ、吉永もねぇー」
と付け足して。
「俺暇じゃねぇからメール返せないかも」
と悠太は言った。
「どうせ湖夏と遊びに行くんでしょ~」
私はニッと笑いながら悠太に言った。
それを聞いて桃乃は体を乗り出した。
「え?彼女いんの?!」
悠太は置いてあった筆箱から中身を床にバラまく。
「動揺しすぎ・・・・・・」
彼女がいることは知っていたのか吉永くんは冷静にだった。