ただ空回り。
学級でのクラス目標を決める時間。
委員長らしき人物(名前が分からない男子)が前に立ってなにやら言っている。
「目標ねぇ・・・・・・」
心で思っていたことがそのまま口から出て、慌てて口を塞ぐ。
「一期一会、とかでよくね?」
海翔が振り向いて私に言った。
ハルも振り向いて、なんでもいいよね~とつぶやいた。
吉永くんは相変わらず窓の外を見ている。
「意見が出ないので班でひとつずつ決めてください」
委員長らしき人物がそう言った。
再び海翔とハルが振り向く。
班員は4人。
海翔、ハル、吉永くん、私だ。
実質、一人は空気みたいなものなので気にしなくていい。
外を見続ける吉永くんを放置して3人で話した。