ただ空回り。
と言っても、まさかマジメに目標を考えるわけでもなく。
あいつはどうだ、とか
あいつはこんな性格だ、とか。
情報通な2人からの説明は分かりやすい。
海翔とハル、そして吉永くんは同じ学校だったらしく、
3人と同じ中学校の生徒はこの学校に多いらしい。
「んじゃ、よく分かんないし。一期一会でいい?」
ハルがそういうと海翔は頷いた。
私もいいよ、と言う。
「吉永くん・・・・・・」
ハルが遠慮気味に呼ぶ。
海翔は寝不足のようで既に前を見て机にうつ伏せている。
「吉永くん」
私が一回呼ぶ。
「ねぇ」
もう一回。
「吉永くん」
もう一回・・・・・。