キスよりも……
 「…ありがとう」

小さな声で言った。


 「あ?今なんっった?」


綾には聞こえてなかったらしい。


 「ううん。なんでもない」




ありがとう、綾。

ばいばい、昨日までの私の臆病な心。


これからの、まっさらな私へ。





 「あ、そうそう。俺らさ、お互いのますますのご発展を祈り、キスしよーぜ?」


 「はぁっ!?な、ナニ言って…っ…」


学校一のモテ男君は恥ずかしがりやでキス魔で変人でした。


ちゃんちゃん。



ふぃん
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