恋人ごっこ


 「唯・・・泣いてんの?」



 「ふえ・・・ん」



 あたしは子どもみたいに泣きじゃくっていた。



 「なんだよ・・・そんなに俺が怖いのかよ」



 「ち、ちが・・・「悪かったな、お前にはキス以上できる相手がいるんだもんな」



 え?



 「俺にもう付き合わなくていいから」




 え?


 文哉はあたしの上から退くと無理やりあたしの手を掴み、部屋を出た。





 「待ってよ、文哉・・・!違うよ、これは・・・!」


 胸が張り裂けそうになる。
 あたしの居場所がなくなっちゃう・・・。



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