☆切れない糸☆
門はまだあいていた。
中に入ると前に面接の時に見た景色とは違って桜が咲いている。
校舎に入ると新しいにおいがした。
自分のクラスの下駄箱をさがす。
1年2組・・・
あっあった。
私と紗紀以外は全員来てる。
あたりを見回して見ても誰もいない。
なんかださびしい気持ちになって来る。
上靴に履き替え紗紀を待つ。
しばらくすると
『ごめんごめん!!!遅くなった!!!』
『もおっすっごく待ったんだから!!!』
かなしい気持ちが吹き飛ぶ。
友達ってすごいな。
『あれれうちら以外だぁれもいないじゃん!!!』
『そうだよぉー急ご!!!』
『1年2組って何回???』
私は紗紀に聞いた。
『2階だヨ☆』
『でもすごいよねうちら』
『何が?』
聞き返す私。
『クラスだよクラス!小3からずっと一緒じゃん!!!』
ああ、たしかに。
私と紗紀は小学校3年からずっとクラスが一緒だ。
『ふう着いた。えっと左から二番目・・・』
あたりはしんとしてた。