▼野生の王子様が現れた!




少しでも王子様(=イケメン)を見つけると「ウホッ、いい男」と言いそうになるけども、至って普通なんだからね!!


少しでも王子様(=イ以下略)と話そうもんなら「やらないか」と言いそうになるけども、至って普通なんだからね!!


がちゃり


「おーい、梓ー」
「Oh?」



『王子様と危ない恋シヨッ!』を片手に踊ってたらお兄ちゃんと目があったよ!


静かな空間。肌がピリピリするような空気が、あたしを包んだ。
聴こえるのは、互いの呼吸の音だけ─────────────…って、

「入ってくるならノックしろやああああ!」


「ごめんなぶあああああああああい」


お兄ちゃんの下腹めがけてキーック★

ちょっとイケナイところにはいっちゃったけど、お兄ちゃんだから関係ないよネ!

お兄ちゃん半泣きだけど、関係ないよネ!



「いや、確実にはいっちゃいけないとこに蹴りはいっちゃったよ!使いモンにならなくなったらどうしてくれんだああああ!」


「は?お前とそんなブツ使う女いたの?ハハッ、いないでしょ?お兄ちゃんだし」


と言うと、お兄ちゃんはいるわ!5人くらいいるわ!と言うので、5人も彼女いんのか、と問いただしてみたら、ちげーよ。………だよ。だってさ!


「おまっ、妹に自分がヤリ●ン発言すんなや!セフレとヤりまくり発言すんなや!」

「こら!でけぇ声出してんなよ!母さんと父さんに聞こえたらどうすんだ!」


聞こえてしまえ!軽蔑されてしまえ!
あたしは少し前からお前の事軽蔑な眼差しで見てたがな!


そう言えばお兄ちゃんは背中を丸めて部屋を出て行った。



お前何しに来たんや?





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