▼野生の王子様が現れた!
ふへへへへ!笑いが止まらないぜ!!
皆より早くこんなイケメンと仲良くなれたことに優越感を感じるあたし。
「あ!坂田くん!あなたったら転校初日から遅刻?」
「はは、スミマセン」
声をかけてきたのは、3年生の先生。
美人で、優しくて、おもしろいっていう噂。
でもなんで3年の先生が?
「もう~、弟くんはちゃんと時間内に登校してきてるっていうのにー」
「いやー、寝坊しちゃって」
ハハ、と笑う坂田くんと呆れたような顔をする美人先生。
そんな顔も素敵です!坂田くん!
…、
「て、あの、弟って?」
「?ああ、俺、1年に弟いるんだ。雄飛っていうの。」
…え?
「弟って、え?てことは、え?」
この人、………3年生?
「坂田旭くん。私が担当するクラスに入ってくるのよ。弟くんは野々宮さんと同じクラスだったはずよ」
「あれ?俺、野々宮さんと同じクラスじゃないんですか?」
「クラスどころか学年すら違うじゃない。さ、行くわよ。」