ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
茜はいつものように、短い帰りのホームルームが終わると、一人で校門へと向かった。
歩きながら、今日はなんだか一日ふわふわと浮き足立っていたなと一人反省会を脳内で繰り広げていた。
隣の転校生が気になってチラチラと見てしまった。
端正な顔立ちを見ると、なんだか懐かしい気持ちになったり、欠けていたピースが見つかったような不思議な高揚感に包まれるのだった。
茜の目線に気付いたのか、レオと目が数回合った。
けれど、レオは茜の視線に気付いても表情一つ変えない。
きっと、変な子だって思われた。
茜は、レオに無視されたことを思い出して、大きなため息を吐いた。
校門を過ぎたところで、真っ黒い大きな犬がこちらに向かってトコトコと歩いてきた。
「あっ!今朝のわんちゃん!」
わんちゃんと呼ばれたことに、黒い犬は不快そうな顔を一瞬浮かべた。
それに気付かない鈍感で動物好きの茜は、無邪気に腰を屈めて犬を呼び寄せる。
「おいでおいで」
歩きながら、今日はなんだか一日ふわふわと浮き足立っていたなと一人反省会を脳内で繰り広げていた。
隣の転校生が気になってチラチラと見てしまった。
端正な顔立ちを見ると、なんだか懐かしい気持ちになったり、欠けていたピースが見つかったような不思議な高揚感に包まれるのだった。
茜の目線に気付いたのか、レオと目が数回合った。
けれど、レオは茜の視線に気付いても表情一つ変えない。
きっと、変な子だって思われた。
茜は、レオに無視されたことを思い出して、大きなため息を吐いた。
校門を過ぎたところで、真っ黒い大きな犬がこちらに向かってトコトコと歩いてきた。
「あっ!今朝のわんちゃん!」
わんちゃんと呼ばれたことに、黒い犬は不快そうな顔を一瞬浮かべた。
それに気付かない鈍感で動物好きの茜は、無邪気に腰を屈めて犬を呼び寄せる。
「おいでおいで」