ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
「ご、ごめんなさい」


「謝られることでもないし」


「ごめんなさい」


「だから、いちいち謝んないでくれる?」


「ごめんなさい……あっ」


また謝ってしまったと思って、茜は顔を上げるとレオは予想外の表情をしていた。


怒っていると思ったのに、レオは笑っていた。


優しさが顔に出ているような笑顔に、茜の胸はドキドキと高鳴っていった。


(なんだろ、どうしちゃったんだろ、私……)


鳴り止まない胸の鼓動。


むしろ、どんどん大きく高鳴っていくようだった。
< 268 / 370 >

この作品をシェア

pagetop