ヴァンパイア王子~覚醒のblood~
「学校はもう終わったんか?」
「うん。一年生は午前中だけなんだ」
「そか。学校は楽しいか?」
「楽しいよ。僕、お父さんみたいな医者になるのが夢なんだ」
その言葉に、日向は固まった。
勉強嫌いで医者になんかなりたくないと言っていた弟。
それは小さいながらも日向を気遣ってくれているというのは分かっていた。
だから弟が医者になりたいと言うようになったのは喜ばしいことのはずだった。
嬉しい、確かに嬉しい。
でも、やっぱり自分はいらない子だったという現実が苦しくもあった。
「どうしたの? お兄ちゃん」
「いや、何でもないんや。
……立派な医者になれよ」
「うん!」
「うん。一年生は午前中だけなんだ」
「そか。学校は楽しいか?」
「楽しいよ。僕、お父さんみたいな医者になるのが夢なんだ」
その言葉に、日向は固まった。
勉強嫌いで医者になんかなりたくないと言っていた弟。
それは小さいながらも日向を気遣ってくれているというのは分かっていた。
だから弟が医者になりたいと言うようになったのは喜ばしいことのはずだった。
嬉しい、確かに嬉しい。
でも、やっぱり自分はいらない子だったという現実が苦しくもあった。
「どうしたの? お兄ちゃん」
「いや、何でもないんや。
……立派な医者になれよ」
「うん!」