蹴球魂!!!!
…あれ??


「何してんだよ、馬鹿。もっとボールよく見ろ」

「う、うん…。ごめん」


晃汰に怒られて、ちょっとヘコむ。

だけど…なんで上手くトラップ出来なかったんだろう??

…得意なはずなのに……。


ーシュッ

相手のスローインで試合が再び動き始める。


「円っ!!」

ードクン…


そのボールを上手くカットした飛鳥が、瞬時にあたしへパスを出してくれた。

だけど…。


ーポーン

「…っ!?」


また、トラップミス。

あたし…どうしちゃったの??なんでこんなに取れないの…??


「っ……!!」


これじゃ駄目だ。

あたし、このままじゃ完全に邪魔者だ。


スタメン決めの試合でもあるんだし…もっと頑張らなきゃ…!!!!


…そうは思ったものの、あたしの調子は戻らないままで…。


ーピーーッ

試合は、スコアレスドローのまま、前半を終えてしまった。


「っ…。円!!!!」

ビクッと肩を震わせてしまったあたし。

「お前…何してんだよ」

晃汰の声が、怖い…。絶対怒ってる……!!
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