蹴球魂!!!!
「円ー」

半ば呆れぎみに俊介と晃汰を眺めていたら、スランプの原因に声をかけられた。

「飛鳥…ど、どうしたの…??」

「部長が呼んでたよ」

わかりやすくどもってしまったあたしに、飛鳥は用件だけ伝えると、肩を落として行ってしまった。


…飛鳥、本当にごめんね……。


「部長!!どうしたんですか??」

飛鳥の話を聞いて、部長の元へ向かうと、部長はゆっくりと振り返った。

「あ、円ちゃん…」

その声はどこか元気がなく聞こえた。


「部長、遅れてすんません!!」

「おう、揃ったな」


しばらくすると、大輔先輩が走ってこっちに来た。


「じゃあ…円ちゃん、リフティングしてもらえる??」

「へ…??」

リフティング…??なんで??


「ボールのキープ力を見たいんだ」

って、大輔先輩が言う。

「そういう事。俺ら3年は、秋で引退だから、時期部長の大輔にも見てもらおうと思って」

って、今度は部長が言う。


…どーしましょ。


「あ、大会のメンバー決めにも関わってくるから、頑張ってね♪」

そう言って、笑顔を見せる大輔先輩。


“大会のメンバー決めにも関わってくるから”??


…どどどどど……どーしましょーっ!?!?!?

あたし、リフティング出来ないよーっ!?
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