蹴球魂!!!!
え…嘘…??


マネージャーとして部長の隣に他のマネージャーの先輩と一緒に並ぶ胡桃は、あたしを見て、申し訳なさそうな顔をした。


「まーちん…ごめん。俺ら今日から大会まで一緒に帰れない…」

少し泣きそうに歪んだ俊介の顔。

後ろにいる飛鳥も同じような顔をしていた。


「いーんじゃね??仕方ねぇじゃん」

「っ…!!!!」

ーズキン


晃汰の、いつも通りの憎まれ口が、今日はやけに心に突き刺さる。

触れてほしく…なかったから。

“お前は劣ってる”って言われてるようで、凄く痛かった。


「こら、晃ちん!!いくら何でも、それはまーちんが傷つくよ!?」

そんな晃汰を見て、しっかりと注意してくれる俊介。

「あ??ホモは黙っとけ」

「確かに、晃ちんを心から愛するホモだけど!!でも…それはよくないでしょっ!!!!」


最近気付いた、俊介の本当の姿。


初めはただの馬鹿でホモで…そんな奴だと思ってた。


だけど、さりげなく周りを見てて、あたしが傷つかないように、皆が傷つかないように行動してくれてる。

明るい口調で話しやすいし…。


実は、俊介が一番いい奴なのかもしれないね。


「わかったよ…。ったく、俊介と話すと調子狂う」

「え…!!それはもしかして、俺に恋心を抱いてくれたのっ!?!?」

「イヤ、ソレハナイ。」

「…いつでも待ってるよぉーっ!!!!」

「待たなくていい!!…つーか、待つな!!!!キモい!!!!」


遠慮なく暴言を吐きまくる晃汰。

俊介はいい奴なのに、それにまだ気付いてないなんて…!!

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