蹴球魂!!!!
Game35
ーカラッ
突然、お風呂の扉が開いた。
「「あ…!!」」
上がろうかな…って思ってた所で、胡桃が入ってきた。
サッと逸らされる視線。
でもめげない。絶対謝るって決めたんだから!!
ードクン
心臓が不快な音を奏でる。
「「あのさっ…!?」」
え。
胡桃も、何か言いたい事あるの…??
「あっ、円から話していいよ!!」
「いやいや、胡桃から!!」
“円”
胡桃の口からそう呼ばれたのは凄く久々で、何だか嬉しくなった。
「ううん!!円から!!」
「いーや、胡桃から!!」
「円、遠慮しなくていいんだよ!!」
「そういう胡桃こそ!!」
「「ぷっ……あははははは!!!!」」
そう。この感じ。
胡桃と話してなかったのが嘘みたいに、鮮明に思い出せる。
本当に嘘みたいに、お腹の底から笑えた。
懐かしくて、懐かしくて。
ちょっと前まで当たり前だった些細な事で、こんなにも嬉しくなるなんて思ってなかった。