蹴球魂!!!!
「この3連休、何するー??」

電車の中でそう聞くと、答えはバラバラだった。


「んー、俺は宿題やるかな」

「さっすが飛鳥!!!!俺は晃ちんとデート♪」

「なんでだよ。俺は寝る!!」

「晃汰…3日間も寝てたら水分抜けてシワシワになりそう」

「お前、やっぱりアホだな」

「えぇ!?そんな事ないでしょ!!!!」


久々のOFFで、テンションの高いあたしたち。

電車にいる事を忘れて、大声で喋ってしまった。

…そこに、誰がいるかも確認せずに。


「ねぇねぇ!!!!」

「「ん??」」


突然、俊介が目を輝かせながらそう言った。


「皆で明後日あたりにプール行かねっ!?」

「行きたーい!!」

「いいじゃん、面白そう♪」

「え…俺寝たい」

「「うるさい」」


無理矢理晃汰の意見をねじ伏せて、急遽、皆でプールに行く事が決まった。


「あ、胡桃も誘っていい!?」

「「どぞ☆」」

「マジかよ…。余計行きたくねぇ…」


あたしの提案に、本当に嫌そうに顔を歪める晃汰。


ーズキン

そんな晃汰に、心にトゲが刺さったようにズキズキと苦しくなった。


…こんな事、忘れたわけじゃないけど……。


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