蹴球魂!!!!
「円、この間のビキニ着るよね??」

「え??うん」


首を傾げながらそう答えると、胡桃は顔を赤らめて水着を取り出した。


「これ着たら…やっぱり浮くかなぁ…??」

「どぇぇぇぇ!?」

「こんなのしか無くて…」


いや、胡桃さん。

そんなのしかないってどういう事よ??


胡桃が取り出した水着は、白地にショッキングピンクのレースがついた、非常にこう…あの…。

「えっちぃですな…」

「円、喋り方変だよ??」

うん。仕方ないですよ。


…ちょっと待った。


「唯斗先輩を呼ぼう!!」

「え??唯斗??」

「そう!!それで、他の男共に見られないようにしてもらおう!!」

「えぇ、でも…」

「いいの!!唯斗先輩は胡桃の彼氏なんだから♪」


あたしはそう言って、文句を連ねる胡桃を横目に、唯斗先輩に電話をかけた。


『マジで!?円ちゃんサンキュー!!今から向かう!!』

「さすが唯斗先輩♪」

『だって…他の男に見せるわけにはいかないだろ』

「ぶくく…待ってますねー!!」


電話を切ると、胡桃に散々責められた。

けど、悪い事はしてない。

唯斗先輩にとっては、他の男に見せたくないっていうのは本音だろうし。


あたしだって、正直こんなかわいい胡桃を、晃汰には見せたくないもん。

あんな切なそうな晃汰なんて、見たくないんだもん…。
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