蹴球魂!!!!
「キャー!!流されるー!!!!」

「いや、楠木さん。当たり前だから」

「浜口くん、キミ、つまんない」

「はぁ!?」


辺りは皆カップルで賑わっているプールで、ひときわ騒がしいあたしたち。


仲直り、出来てよかった。

後でちゃんと飛鳥にお礼しなきゃ。


「かき氷、食わねぇ??」

「食べたい!!」


そんな、普段ではありえない晃汰の言葉に、あたしの胸は高鳴るばかりだった。


「俺、ブルーハワイ」

「あたしはイチゴください!!」

「はいよー!!200円になりまーす」


晃汰は財布の中をゴソゴソと探って、おじさんにチャリンとお金を渡した。

ま、まさか…奢ってくれ…!?

「ほら、自分の分出せよ」

…やっぱり、そうはいかないか。


2人でかき氷を頬張る。


「冷っ!!!!」

「美味ぇー」

「子供かっ!!」

「何がだよ!?つーかパクんなっつの」

「あははははは!!!!」


あたし、おかしい。絶対酔ってる。

楽しすぎる。


「うわ、お前舌の色赤すぎ!!」

「晃汰だって青すぎ!!」

「キモいなー」

「いや、青の方がキモいから!!!!」


そんな定番のやりとりも、晃汰とやると、幸せだった。
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