蹴球魂!!!!
◇◆飛鳥Side◆◇


「森ちん…いいの??あれで…」

「やっぱ俺、馬鹿だと思うか??」

「うん」

「んなハッキリ言うなよ…」


さっき円を送り出した俺。正直後悔。


円を俺の物にしたいのに、出来ない。

俺が円を想えば想うほど、円を傷つけてるから…。

だから、さっきみたいに円を応援してしまっている。


情けない俺。


「まぁまぁ、元気出しなって♪何か買ってきてあげる!!」

「マジ??俊介の奢り??」

「いや、それはないでしょっ♪」

「なんか…晃汰に似てきたな」

「え!?晃ちんに!?…や、やったぁー!!!!」


本気で喜んでるし。笑


「行ってくるー☆」

ハイテンションな俊介を見送って、俺はレジャーシートの上に腰を落とした。

適当にケータイでもいじって待ってるか。


そう思った時だった。


「お前、森山 飛鳥だよな??」

「!?」


突然声をかけられて、振り返るとサッカーボールを持った集団が俺を見ていた。

誰だ…??

何故、俺の名前を知ってるんだ…??


「ちょっと話あってさ♪…来いよ」

俺はその直後、集団に囲まれて人目のつかない所へ連れていかれた。


「楠木 円を傷つけたくなかったら、我慢しろよー??」

「!?」


次の瞬間、俺の右足に激痛が走った。
< 210 / 394 >

この作品をシェア

pagetop