蹴球魂!!!!
「行くよー!!5、6、7、8!!」

飽きるほど聞いた喬華さんのカウントで、飽きるほど怒られたステップを刻む。


リズムに合わせて、リズムを感じる。


慣れてきた今…ちょっと楽しい♪


ーパン パンッ

「はい、OK♪お疲れ様ーっ」


喬華さんの明るい声に、いつの間にか止まっていた汗がブワッと溢れ出した。


暑いーっ!!!!

でも、楽しかった!!!!


「円ちゃーんっ!!」


不意に喬華さんに呼ばれたあたしは、汗だくのまま喬華さんの元へと向かった。


「何ですか??」

「ダンス部、入らない??」

「は??」


え、今…何て??


「円ちゃんはダンスのセンスあるから、サッカー部よりダンス部の方がいいと思うの」


“センスあるから”…??


「いや、私センスないし、第一やりたいのはサッカーなんで…ごめんなさい」


楽しかったのは事実。

だけど、本当にやりたい事じゃない。


「ふふ、やっぱりそう言うと思った♪頑張ってね!!」


喬華さんはそう言うと、スキップして飛鳥の元へ向かっていた。


また勧誘ですか。笑
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