蹴球魂!!!!
「今戻りましたー」

軽く汗を拭いて部室…いや、執事喫茶に戻ると、佐伯くんの顔が輝いた。


「お嬢様方!!楠木が只今戻りました!!!!」

「「キャー!!円ちゃーんっ!!!!」」

「……は??」


ナ ニ ゴ ト ??


「さっ、佐伯くん!?どういう事!?」

「飛鳥に聞いたろ!?円ちゃんの人気、やべぇんだよ!!!!」

「えぇ!?本当なの!?」


周りを見渡すと、煌びやかな女の子…いや、お嬢様方が、あたしを見てる。


嘘やん。汗


「楠木、これ頼んだ」

割と静かな男の子が、奥からオーダー票とパフェやらジュースやらを渡してきた。


オーダー票には、ほぼすべてに“円ちゃん指名”の文字。

…ありえないでしょ。


とりあえず、オーダー票に書かれた席までパフェやらジュースやらを運ぶ。

って、意外と重い!!!!


「お嬢様、遅くなってしまい、申し訳ございません」

「あーっ!!円ちゃんだーっ」


あたしの名前を…何故??


「あ、こちら、“執事特製、お嬢様に捧ぐ絶品パフェ”でございます♪」

名前、長くない??

「ありがとー!!」


次のテーブルも、その次のテーブルも、皆があたしの名前を知ってて…。

それにびっくりしながらも、長ったらしい商品名をお客さんに告げた。


てゆーか、晃汰たち遅い!!!!

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