蹴球魂!!!!
ーピッ ピッ ピーッ


「「よっしゃーっ!!!!」」

試合終了の意味を示すホイッスルが鳴り響く頃には、すっかり点差が開いていた。


「数の勝利、だな☆」

「ビバ、人数差!!!!」

「楽しかったデス♪」

「唯斗先輩、敗者復活戦…頑張ってくださいね!!」


満面の笑みで戻ってくる晃汰たち。

本当に…小学生だよね。


「お前ら…部活が楽しみだなぁ??」

「「げ」」


あ、訂正。

唯斗先輩も十分小学生だね!!


「まーちんっ♪くーちんっ♪」

「「あ、俊介」」

「次は女子だよ!!勝ってきてね!!!!」

「うん、頑張る!!!!…12-7なんてスコアは出せないだろうけど…。」

「もうあれは、サッカー部だけの試合みたいになってたしね」

「おい亀」


笑いながらさっきの試合の話をしてたら、晃汰に呼ばれた。


…最近、“亀”ばっかり。まぁ、否定は出来ないんだけどさ??


「何??」

「んだよ機嫌悪ぃな??審判とか、他の女子がお前らの事呼んでる」

「「嘘!?!?」」


バタバタと駆け出すあたしたち。


「まだ、くーちんの名前呼べないの??」

「うるせぇよ…」


そんな2人の会話を、あたしの耳は捕らえてしまった。

…聞きたく、なかった。
< 250 / 394 >

この作品をシェア

pagetop