蹴球魂!!!!

「おい」

「ぴぎゃぁっ!!!!」

「ぶふっ!!リアクション最高すぎ!!!!」


集中して、周りの雑音がだんだん聞こえなくなって…意識をボールだけにしなきゃって思った直後。


ムカつく奴が現れた。


「お、晃汰。もうMFの練習メニューは終わったんか??」

「はい!!ついさっき終わりました!!」

「スタメンいけそう??」

「いや…俺の技術じゃまだまだっすよ」


…いや、冗談抜きでこれはムカつくよ??

あたしの前じゃ“余裕”とか言ってヘラヘラしてたくせにっ!!!!


「亀は亀らしく、ちんたらやれや」

「んなっ!!う、うるさいっ!!!!」

「は??俺が応援してんのにそーゆー事言うんだ??」


運命が決まる分かれ道なのに、唯斗先輩と、隣にいる胡桃はラブラブしていて、晃汰なんかは最低な応援。


なのに心臓が脈打つの。


「…落ち着いた??」

「…おかげ様で♪亀復活だから!!」


い、いやいやいやいや!!!!

元から亀じゃないけどねっ!?


…もう大丈夫。

集中しなくても出来るし、晃汰の言葉で何故か勇気が出てきた。


「よーい…」

ーピッ


こうしてあたしたちのリフティングもはじまった。


「終わったら部室集合してください!!」

「「はい!!」」