蹴球魂!!!!
落としていた頭を上げて、まっすぐに部長の目を見つめる。

流していた涙を拭って、まっすぐに部長の目を見つめる。


飛鳥と俊介と、それから晃汰。


最高の仲間に囲まれて、最強の仲間が応援してくれる。

あたし、どんだけ幸せ者なんだろう??

今だったらW杯でハットトリックとか出来ちゃいそう。笑


それぐらい力がみなぎってくる!!!!


大丈夫。絶対大丈夫。

皆が応援してくれてるんだもん。


部長の隣では、マネージャーの胡桃が固く手を握って、あたしのスタメン入りを願ってくれていた。

…まぁ、唯斗先輩のスタメン入りを応援してるのかもしれないけどね??


「円ちゃん」

「佐伯くん…??」

「スタメンの1年生はきっと円ちゃんだよ!!自信持って!!」

「あ、りがと…」


リザーブに選ばれた佐伯くんまでもが、声をかけてくれた。


…佐伯くんも、ありがとう。

あたし、自信持って、部長の発表聞くから!!!!


「じゃ、1年生のスタメンから発表しまーす」

「「…はい!!!!」」


ードクン ドクン


心臓の鼓動が速い。

喉もカラッカラに渇いてる。


“円なら絶対大丈夫”


そうだよ、絶対大丈夫!!


あたしは頭の中のモヤモヤを掻き消して、部長の声だけに耳を傾けた。
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