蹴球魂!!!!
「東高ー!!」

「東高、西になんか負けんなよー!!」

「唯斗ー!!大輔ー!!」


突如聞こえてきた声に顔を上げると、ピッチを囲む土手に、同じ高校の人達がたくさん集まっていた。

“東高”っていうのはあたしたちの高校の呼び名。

隣の高校は西にあるから、“西高”って言われてる。


し、初戦なのにこんなに応援がいるの!?

さすが…サッカーで有名な高校なだけあるね。


「ま、ままままーちん」

「どもりすぎだよ俊介…。どうしたの??」

「スタメンだけど…頑張ってね??」

「う、うん…」


怖いよーっ!!!!


「あ、円ちゃんだ☆」

「円ちゃーん!!西高やっつけちゃってー!!」

「円ちゃん頑張れー!!」


バクバクと動く心臓を落ち着かせようとしてたら、頭上から聞こえたあたしの名前。


「み、皆ぁ…!!」

「「来たよっ♪浜口くんも森山くんも田原くんも頑張ってねー!!」」

「お、円が仲いい子たち??」

「まーちんいい友達持ったね!!」

「鈴木だけの友達じゃねーの??」

「晃汰、それめっちゃ失礼なんだけど」


クラスで胡桃も含めて仲良くしてる3人が応援に駆けつけてくれた。

やばい、超嬉しい!!!!


「頑張ってくるー!!!!」


あたしが拳を突き上げて見せると、皆が歓声を上げてくれた。

よーし、頑張るぞっ!!!!
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