蹴球魂!!!!
一致団結って、こんな感じなのかな。

心が温かくて、口元は思わずニヤニヤ。


端から見たらキモいだろうけど、あたしは楽しくてそれどころじゃなかった。


ーピッ ピーッ


前半終了を告げるホイッスルと共に歓声が沸き起こる。

もちろん騒いでるのはあたしたちの応援をしてくれてる方。

一応1-0で勝ってるからね。

って言っても、1点差ぐらい簡単に詰められちゃうから安心出来ないんだけどね…。


「円ーっ!!」

「まーちぃーんっ!!」

「おぶっ!!!!」

ベンチに戻ると、胡桃と俊介が物凄い勢いで抱きついてきた。


く、苦し…!!

誰か助けてー!!!!


「亀何してんだよ??ミーティング始まるぞ」

「わー!!晃ちん♪やっぱり今日もかっこよかった!!惚れ直したよ!!」

「うん、OK。…キモい」

「いやん☆晃ちんったら毒・舌☆」

「お前、本気で病院行ってこい。ほれ、円はミーティング行くぞ」

「ゔにょ!?」


晃汰は冷静に俊介を罵倒した後、あたしのユニフォームの襟を引っ掴んで無理矢理控え室まで連れて行こうとした。


「こ、晃汰??あたし歩けるからっ」

「うっさい」

「うっさいって…。こっちは恥ずかしいのに!!」

「は??」


そう言うと、晃汰はとぼけたような声を出して振り返った。

そして、晃汰がユニフォームの襟を引っ張ったせいで丸見えになってたお腹を見て…沸騰したかのように顔を真っ赤に染めた。


「ままま円!?お前っ…何つー格好してんだよ!?早く腹隠せよ!!」

「いや、晃汰のせいだってば」

「…ですよねー」
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