蹴球魂!!!!

Game72

ひどい事を聞いたあたし。

でも俊介は、顔を歪ませる事なく笑顔で言った。


「スポーツは実力勝負だもん。どんな理由だろーと出れるだけでチャンスじゃん??…もちろん、井森先輩のポジションもらうつもりでいくし☆」

「俊介…」

「ほらまーちん、後半始まっちゃうよ!!早くハーフライン行きな??」

「ん…」


なんか、しっくりこないけど…。

“井森先輩のポジションもらうつもりで”

なんて、俊介にしては珍しい強気の発言が耳に残る。


「俊介、点取られたら二度と晃汰といちゃつけなくしちゃうから!!」

「えぇぇぇ!?嫌だ嫌だっ!!それは困るー!!!!」

「ぶふっ…どんだけ好きなの!?」

「溢れかえるほどー♪」

「ふふ、それでこそ俊介だねーっ!!!!」


ホモで、頼りなくておちゃらけてて…。

だけど努力家で負けず嫌いの俊介。


「頑張れっ!!!!」

「おう♪まーちんもね!?」

「もちろん!!」


ニッと笑い合うあたしと俊介。


うん、俊介なら大丈夫。

俊介ならこのゴールを守ってくれる。


「おい亀ー!!!!早く来い!!」

「ほら早く行かないと晃ちんに怒られちゃうよ!?」

「ふふふ、そーだね☆」
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