蹴球魂!!!!
「ぐふぉ」

このセリフ、本日2回目です。


「おい円ぁ!!顔でパス受けてどーする!!」

「す、すいませぇん」

「これだから亀は…」

「何か言ったかね、晃汰くん??」

「“亀”っつった」

「っ…キィーっ!!!!」


ムカつくー!!

っていうより、晃汰のパスをまともに受けられない自分の方がムカつくー!!!!


「円ちゃん、ちょっと休んどきな??」

「あ、唯斗先輩」

「そんなヘロヘロで練習しても上達しないでしょ??」

「そりゃ…そうですけど」


だけど、次は全国大会なんだよ??

こんなんでヘロヘロになってたら、全国大会で勝ち進めるわけがない。

何が何でも練習しなきゃって思う。

それに、他の部員はまだ練習してるのに、あたしだけ休憩なんて嫌だ。


「まーったく、頑固娘」

「んなっ!?」

ゆ、唯斗先輩!?

「休む気ないなら、水かぶってこい!!」

「…へ??」

「んで、気持ち切り替えて死ぬまで練習!!…な!!」

「は、はい!!」


唯斗先輩の優しい気遣い。

あたしは言われた通り頭から水をかぶって、また練習に参加した。


意味のない練習じゃなく、勝つための練習を積み重ねる。

毎日ハードな練習の中で、脱落者は誰もいなかった。
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