蹴球魂!!!!
全国大会まで刻一刻と時間が流れて、明後日には初戦が控えている今日、あたしは1人で外周。

他の部員よりも筋力の劣っているあたしに、足腰の筋肉をつけようと大輔先輩がメニューを考えてくれた。

けど、ちょっと疎外感…。


「あれ??楠木さん??」

そんな時、野球部の男の子に声をかけられた。

「あ、えと…宮田くん??」

「宮田じゃなくて“宮間”…」

「え゛」

同じクラスの人で唯一の野球部なのに名前間違えるとか…あたしって一体……。


「てか何で1人で走ってんの??」

「やー、あたし筋肉ないからさ。先輩が考えてくれた個人メニューなの」

「ふーん…じゃあ俺も一緒に走るよ」

「へ??い、いいよいいよ!!」

「どうせ俺も怪我してて個人メニューだし、お互い1人じゃ暇でしょ??」

「じゃあ…」

それからあたしは部活終了時間まで宮間くんと2人で走った。


「円、帰るぞ」

「え??飛鳥と俊介は??」

「あいつら今週片付け当番」

「あ、そっか。…てゆーか晃汰今日機嫌悪くない??」

「うるさい黙れ」

「んな…!!」

本当にこいつは…!!!!


「何で宮間と2人で走ってたんだよ??」

ードキン

「え…だって宮間くんが」

「黙れ馬鹿」


晃汰が聞いたくせにそれはないでしょ!!


「悪ぃ…やっぱ何でもない」

「は??」

なんか晃汰変じゃない!?

明後日から全国大会なのにこんなんで大丈夫なの??
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