蹴球魂!!!!
ちょ…え??何これ??

“お前がそんな事言うなんて…幻滅した”

どういう事??幻滅した??え??


「わっけわかんない…!!」

あたしがそう呟くと、飛鳥があたしの頭をポンポンと撫でた。

「あ、飛鳥…??」

「……。」

飛鳥は何も言わず、ただニコニコしてあたしの頭を撫でるだけ。

「森ちんそーゆー事してるの晃ちんにバレたら怒られるよ??」

健司はそう言いながらあたしの右手を優しく握った。

「俺のが怒られるかもなぁー」

「健、司…??」

「……。」

健司も、飛鳥と同じようにあたしの問いかけには無反応。

でも、2人が伝えたい事、ちゃんと伝わったよ。

「飛鳥、健司…慰めてくれてありがとう」

「サッカーで晃汰を見返してやりな??」

「うん」

「本当に…まーちんは愛されてるよっ」

「え」

「あ、言っとくけどそれは晃汰だけじゃないって事、覚えてるよな??」

「え、あ、あの…」


ーピッピッピー

その時試合終了を告げるホイッスルが鳴った。

結果は7-2で無名校の圧勝。

その得点のすべては大悟さんのもの。

ダブルハットトリックなんて、まるで屁でもないとでも言うかのような試合結果だった。


晃汰は結局最後まで帰ってくる事はなくて1人足りない状態での解散となった。


大悟さんは…強い。

それも桁外れの強さ。

だけど勝ちたい…晃汰をぎゃふんと言わせてやりたい!!

“幻滅した”なんてもう2度と言わせないんだから!!


「見てろよ馬鹿晃汰ぁぁぁ!!!!」

夕焼けの空にそう叫ぶとなんだかこころがすっきりした。

「さすがまーちん♪」

「次の試合、大悟さんより点取れよ!!」

「え」

「円ちゃんファイトー☆」

ちょっと皆さん??おふざけが過ぎてません!?
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