蹴球魂!!!!
俊介の前に走った男子たちは、一番速かった人でも6秒08。

なんか…俊介って意外と凄い!!笑


「円!!」

「あ、俊介お疲れー!!!!」

「いぇい☆なぁ、一緒に晃ちんの応援しようぜー!!!!」

「えー!?晃汰はあたしが応援したら遅くなるらしいしー??」


あたしは皮肉たっぷりにそう言った。


「絶対速いって♪応援しよーよー!!」

「わ、わかったよぅ」


あたし…押しに弱い…。汗


ーパァンッ


「「あ!!」」

気づくと晃汰の番となっていた。

「晃ちん、行っけぇー!!!!」

隣で応援してる俊介の声も、ロクに聞こえない。


…速い。

俊介とは比べ物にならないぐらい速い。

あたしは吸い込まれるようにそんな晃汰に見入っていた。


あと、15m。…あと、10m。

「晃汰っ…頑張れっ…!!!!」

気付けばあたしの口は、勝手に晃汰の事を応援していた。


「浜口 晃汰、6秒01」

ートクン…


「晃ちん、お疲れぃ☆」

「うわキモい。近付くなー」

「えぇ!!ひどいよー」


晃汰と俊介が、いつものごとくじゃれあってる。


あたしはそれを見て、思わず笑い出してしまった。
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