蹴球魂!!!!
「もう…円遅いー!!」

「ご、ごめんごめんっ!!」

「ほら、早く練習しよっ??」

「うん、胡桃、スタートダッシュ頑張って♪」

「うん…苦手なんだけどなぁ…」


…何をおっしゃる。

50m走のタイム、あたしの次に早いクセに!!

しかも、胡桃は部活にも入ってないわけでして…。


「胡桃は、いいなぁ」


何でも出来て、女の子らしくて。

本当…憧れちゃうよ。


そう、憧れ。


ーーそして…瞬く間に月日は流れて、あたしたちは体育祭本番を迎えた。


「お疲れーっ!!!!」

「ゔん…疲れたぁぁぁーっ!!!!」


結果、あたしたちのクラスは9クラス中2位という、好成績!!

個人競技でバンバン得点稼いでたから、これで多分総合1位になったはず。


「やるじゃん??」


ードキン


「晃汰…ででで、でしょー!?」

「何どもってんだし」

「うるさい…」


晃汰のあまり見せない笑顔に、これほどかと言うほど、心臓が反応する。


顔が赤くなる。

鼓動が早くなる。



ああ、あたしきっと、晃汰が…好きなんだ…。

きっとこれが、“好き"っていう感情…。
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